2019年 地中熱利用省エネビル施設見学会 報告

 9月24日火曜日、当技術士稲門会幹事5名と技術フォーラム会員3名の合同による地中熱を利用した省エネビル施設の見学会を行いました。説明をしてくださった笹田政克先生は、通商産業省工業技術院(産業技術総合研究所)において、主に地熱発電の研究に携わって来られ、ご自身の所有する「一番町笹田ビル」の駐車場地下に、深さ75m×8本の地中熱交換器Uチューブを埋設し、ビルテナント3階分の冷暖房設備を実証のため構築されました。
 今回、過去10年間の実証実験の結果についてご説明を頂きました。考察として、ビル自体の保温性能の向上と性質(年間を通して暖房・冷房どちらが多いか)と、それに合致する設備設計が重要であり、地中熱を利用する設備を年間のベースエネルギー源として考え、ピークアウトする日時だけ、+αとして一般空調を利用するなどのハイブリット設計が、有用であるとの説明がなされました。実証設備と具体的なデータを見ることができ、貴重な経験を得ることができました。
 見学後の懇親会では、世界の地熱利用や温暖化について議論が行われ、大いに盛り上がりました。

笹田ビルの正面玄関にて(中央が笹田政克先生)

 

 

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